環境・エコ日記

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経済産業省が「ベンチマーク指標」の26年度報告結果を公開しました

資源エネルギー庁では、更なるエネルギーの使用の合理化を促すため、「ベンチマーク制度」を実施しているそうです。その報告を12月8日に公開しました。

 

制度設計の背景

平成20年度の省エネ法改正により、特定の業種・分野について、当該業種等に属する事業者の省エネ状況を比較できる指標を設定されました。その流れから、省エネの取組が他社と比較し、進んでいる事業者を評価するとともに、遅れている事業者には努力を促すための制度が導入されました。


ベンチマーク制度では、各業界で全体の約1~2割の事業者のみが満たす水準を、事業者が目指すべき水準として設定するとともに、事業者の自主的な努力を促すため、報告されたベンチマーク指標の平均値、標準偏差、目指すべき水準の達成事業者を、国において公表することとしています。


なお、以下の6業種10分野に対しベンチマーク指標の状況について報告を求めております。


(1A)高炉による製鉄業
(1B)電炉による普通鋼製造業
(1C)電炉による特殊鋼製造業
(2) 電力供給業
(3) セメント製造業
(4A)洋紙製造業
(4B)板紙製造業
(5) 石油精製業
(6A)石油化学系基礎製品製造業
(6B)ソーダ工業

 

全体の傾向

8分野のうち、高炉による製鉄業、セメント製造業、板紙製造業、石油精製業、石油化学系基礎製品製造業、ソーダ工業の6分野については、前年度と比べ、ベンチマーク指標の平均値が改善しております。生産量の増加等により生産設備の稼働率が向上したことや、事業者における操業改善等の省エネルギーの取り組みにより、平均値が改善したものと考えられます。


生産量の増加

平成25年度の高炉による製鉄業、セメント製造業、板紙製造業、石油精製業、石油化学系基礎製品製造業、ソーダ工業における生産量の対前年度比は以下のとおり。


◇転炉による粗鋼生産量→3.9%増
◇セメント生産量→6.8%増
◇板紙生産量→3.7%増
◇石油生産量→4.9%増
◇エチレン生産量→8.0%増
◇か性ソーダ生産量→2.7%増